2005/11/17(木) 18:00開場 19:00開演  at 恵比寿リキッドルーム Written by タカ王さん

【Set List】

(1)I'll Be Back/ビートルズ
(2).ミスタームーンライト/ビートルズ
(3).侘び助
(4).カラフル
(5).広島をテーマにした新曲
(6).福岡をテーマにした新曲
(7).結詩/井上陽水
(8).今日の誓い/ビートルス
(9).イエスタディ/ビートルズ
(10).月ひとしずく/小泉今日子
(11).手引きのようなもの
(12).海へ来なさい/井上陽水
(13).雪が降る街/ユニコーン
(14).スタンダード/奥田民生
(15).最後のニュース/井上陽水
〜 アンコール後
(16).アジアの純真
(17).夢の中へ/井上陽水
(18).ありがとう


【MC】
○オープニング

 民生 グリーンのチェックシャツとジーンズ
 陽水 白シャツにジーンズで登場
 舞台から向かって左側に民生、右側に陽水が着席。

 二人沈黙しているも、民生照れ笑いをひとつ

 陽水:どうする?
 民生:いーすか?

○I'll Be Back

○ミスタームーンライト

 出だしの高音を、民生が叫ぶ「ミスタ〜〜ムーンライト!」

○MC

 陽水:今日はお寒い中お集まり頂きまして、ありがとうございました。
   今年でSWITCHも20周年ということで、まあおめでたい。
   民生はデビューして20周年くらいたつの?

 民生:そんなにならないです。

 陽水:ボクなんかもうカウント不可能(笑)

  -------------------------------------

 陽水:今日はショッピングからも何曲かやります。
    そろそろ出してから10年経つんですけど、
    プロモーションをやっていないことが最近気に
    なりだしまして、少し遅すぎるのではないか
    という気もしますが、まあ宇宙的に見ればね..(笑)
 
○侘び助

○カラフル

○MC

 陽水:本当に今日は皆さんのおかげです。
    こんなことを久しぶりに。
    でも何でこんなことになったんだっけ?

    まあ、とにかく2人はあまり共通点はないですけど、
    あいまいなことが好きということが共通点で(笑)
    大変なんですよ、あいまいなままで生きていくのは(笑)

    で2人でやってから10年くらいになるですけど、また一緒に曲を作ろうかということになったんだよね。
    『どうやって作ろうか』なんて言いながら。
    まあキッカケがあれば、とても良く働く2人なので(笑)

    で、最近みうらじゅんと安斉肇が2人でやっているのを『あれいいねぇ』なんていって。
    じゃあ旅に出る?それもねぇ(笑)

    (※)これのこと? http://www.discberry.com/kanko.html

    で、とにかく生まれたところのことを曲にしようということになりまして、広島と福岡の曲を作りました。
    それをどうして東京でやるのか、という話もありますが(笑)

○広島をテーマにした新曲

○MC

 陽水:海の中道に、あるホテルがあるんですけど、この曲をホテルに人にきかせたところ、永久宿泊券を手に入れることが出来ました(笑)

○福岡をテーマにした新曲(海の中道という単語が頻出)

○MC

 陽水:こんな感じで生きてます(笑)

  -------------------------------------

 陽水:もう知り合ってから10年だね。
    ボクが奥田民生を知ったのは、最初は事務所の女の子が息子が良いよと言ってきて。
    で、ボクの家の隣が息子の部屋になっていて、その部屋で聞かせてもらったりして、なかなか面白い人だなと思ったり...、
    話が終わらないね(笑)

    (民生に向かい)君はなんでボクを知ったの。

 民生:気がついたらもういたというか(笑)

 陽水:民生はフォーク少年としては若いよね。

 民生:それはもう少し上ですね、その世代がよく弾いていましたけど。

 陽水:じゃあ、ボクは特別これといった印象もなく、あなたの前をただ通り過ぎただけ(笑)

 民生:そんなことはないですけど(笑)
    広島というと拓郎さんがいましたし...

 陽水:ボクは広島ではアウトサイダーなわけね。
    ボクを聴くときはみんな隠れて聴くような(笑)

  -------------------------------------

 陽水:奥田民生の印象ですけど、若い時からドーンとしているような。
    『みなさーん、こんにちは!』とか言わないよね。
    
    それで昔一緒にライブをやったたりしたんだけど。
    その時に「この人はこういう人なのね」という、ミュージシャンとしての美意識を感じました。
    自分はあまり前に出ないで、バックに下がってやる、といったね。

  -------------------------------------

 民生:今日は後ろが控えていないから、ペースがわからないですね。

 陽水:ゆっくり話していいんじゃないの。(場内大拍手)
    もう少し話しましょう。ボクらの人となりとか。

 民生:まだ話したいんですか(笑)
    まだ大分続きますよ。

○結詩

○MC

 陽水:今日は2人にまつわる話しをしたいんですけど。
    まずは酒好きと水好き(笑)
    それと2人ともビートルスが好きで...
    (そこで民生に向かい)キミも少し話しなさい。
    キミはなんでビートルズを知ったのか、述べなさい(笑)

 民生:家でテレビでやっていたアニメを観てたら、その曲がビートルズで、それをみていいなと...

 陽水:イエローサブマリンとか、マジカルミステリーツアーとか?

 民生:いや違いますね、もうすこし短い話が何話かまとまって放送するようなのでしたね。

 陽水:それでどこらへんを良いと思うの?

 民生:まず歌うのがメインで2人いて、ハモれるし。

 陽水:2人ともいいもんね。大体2人いると片方落ちるからね。

 民生:えぇっ、誰のことを言っているんですか(笑)
    でも本当はジョージも歌っているんですけどね。

 陽水:ボクらも大体2人でいいんだけども、もう一人いてもいいかなと思うときもあるよね。

 民生:誰かいれますか

 陽水:候補はいるしね。

  -------------------------------------

 陽水:(話しが変わって会場を見渡しながら)
    皆さんお元気そうで。今日は大変だったんでしょ。
    56倍から選ばれたとかで(会場からエーッの声)
    えっ、5.6倍だっけ?それは少なすぎ(笑)
    皆さんラッキーな人ばかりだから。

 民生:何か良い空気なんじゃないですか。
    皆さんの顔に勝ち組ってかいてあるような。
    上から見ているみたいな(笑)

 陽水:じゃあ幸運な人たちに、敢えてこの曲をぶつけてみましょう。

○今日の誓い

○MC
 
 陽水:民生はジョンが好きなんだよね。
    でも年とともにポールの甘さが似合うようになるというか。
    20代とか30代とかでポールの歌を歌っても、「ふーん」みたいな感じだけどいね。
    民生もポールが似合う歳になったので、ボクのリクエストで。

 民生:(次の曲って)人前で歌ったことないですよね。

○Yesterday

○MC
 
 (民生のYesterdayに対して、会場大拍手の後)
民生:ありがとうございました、だから何なんだ(笑)

 陽水:ボクのプロデューサーとしての目は確かだね(笑)

    よくカラオケとかでうまくって、歌手になれるんじゃないかなんて思う人がいると思うけど、こういうところで歌うのは全然違うもんですよ。

民生:確かに楽屋でやるとすごいうまく歌える。
    だけどステージに上がる60%くらいになっちゃう。

  -------------------------------------

 陽水:これはどうやって作ったんだっけ。

 民生:半分作って、後はよろしくお願いしますと渡して。

 陽水:曲作りって、曲を作って歌詞を当ててとかが一般的だけど、いろんなバリエーションがあるんですよ。

○月ひとしずく

○MC

 民生:今日はありがとうございました。

    (会場からエーッの声)

    陽水さんの話がなかったら、もうアンコール2回くらいやっているところですよ(笑)

 陽水:本当は皆さん一人一人をステージに上げて、お悩みとかご苦労をおききしたいところですけど(笑)

    それでは奥田民生のバラードを泣きながら聴きたいということで。

○The Standard


○最後のニュース 

2人舞台裏に引っ込む

アンコールの拍手

またまた登場の二人

○MC

 民生:いやぁ、引っ込んでみたら(時間が)予定通りですってどういうことですか。
    あれを計算しながら話していたんですか(笑)

 陽水:今日は皆さん幸運な人たちばかりだからでしょ。

 民生:今日はホメゴロシですね。

  -------------------------------------

 陽水:(陽水 おもむろスケッチをとりあげながら)
    今日は民生の書いた福の神を見せてあげるね。

 民生:来年の干支です。(グッズにつかうデザインのよう)
    でもボツになったやつ。普通にカワイイんで。
    毎年、ちょっと気持ち悪い絵を使っているんで。

 民生:(次の曲の入る前に陽水に向かって)
    これ間奏短いですからね。

 陽水:まかせておいてよぉ(笑)

○アジアの純真

○夢の中へ

○MC

 陽水:名残惜しいけど最後の曲になりました。
    皆さん良いお年を!

    (その時、前列のお客さんがなんか言ったようで、そちらに向かい)
    あなた、前に出て話したいことがあるんじゃないの?

 民生:(遮るように)はい、やりますよ。   

○ありがとう 
 
【所感】

数日前に聞いた2人の横浜ブリッツと比べると格段にうまくなっています。
特に出だしのビートルズは、横浜では探り合うように合わせていたように感じられましたが、この日はバッチリあってました。
会場が小さいということもあり、生ギターの繊細なストリングスの響きも十分に堪能。
陽水さんの話しは、いつものとおり飄々としつつも独特の語り口で愉快です。
受ける民生さんは言葉数は少なく、助け舟をだすような真似もしませんが
(その必要もありませんが)、御大の止まらない話を適当に流しつつ、滞りなくライブを進めていました。
懐の深さを感じました。
演奏もさることながら、2人の間に流れている信頼関係のようなものに会場全体が包まれて、心地良い時間を過ごすことができました。

                         − 了 −