☆ Tour OT10  7本目 ☆
5月28日(金) 19:00 Zepp Fukuoka
by ゆもえさん
福岡初日の民生は1,2曲目からにやにや笑いがとびだして、かなり上機嫌風。しょっぱなの方からぴょんぴょん飛び跳ねたりととっても楽しそうでした。
メンバー紹介のとき長田さんのことを「ハイパーセンター長田」と紹介していました。どうやら福岡空港からの移動のときにみつけたホームセンターの名前らしいです。ご当地ネタということですが、民生てきにかなりうけたのでしょう。紹介しながらとっても嬉しそうでしたよ。そんな民生がかわいらしかったです。
福岡に行ってみて大阪の時のマナーの悪さを再認識。福岡の人はとってもお行儀がよかったです。ただちょっとお行儀が良すぎる気がしました。スタンディングは前回の大阪が初めてで、それが強烈だったもんですから、今回は根岸さんのほぼまん前しかも2列目ということで、けっこうもみくちゃにされることも覚悟で構えていたんですが、平日だし女性が多かったこともあるのか全然余裕でみれました。ただその分反応がにぶいようにとられたかもしれませんね。
トークもなんだかちょっと歯切れが悪くなりがちで助け舟に根岸さんがあほマシーンを連発!民生の「さっきからほんとに真面目に聞いてくれてどうもありがとう」という言葉が、ちょっとした皮肉にもとれました。
というわけで、あほマシーンが大活躍!!困ったときのあほマシーン。こういう風につかうのかと妙になっとくしてしまいました。

根岸さんのTシャツをみて、「移動の時と同じだね、よく着替えるひとなのにめずらしい!」ってつっこむ民生。そんな根岸さんのTシャツには『直球勝負』とかかれてました。「一度きがえたんだけど・・・」っていいかけた根岸さんに「じゃ、移動用と本番用があるの?!」と大うけ!!
いやいや、違うでしょう、民生さん・・・
そしてこのTシャツ、アンコールの時には着替えてきて、私のすぐ近くにいた2人組みが「直球勝負は?」と問い掛けると、「着替えちゃった。」と根岸さんがマイクをとおさず普通に返してくれていました。私もなんか話し掛ければよかった・・・
ちなみにこの2人組み根岸さんがなげたピックを一人ずつゲットしてお持ち帰り。うらやましすぎる・・・

今回はほとんどステージに手が届きそうな距離に場所をとれたので、民生はもちろん根岸さん、長田さんの各ソロを目の前で堪能できて、本当に大満足でした。楽しい時間は過ぎるのがとっても早くて今回もまだまだ聞きたいってとこで終わってしまった気がしますが、それだけこのライブがすばらしかったということでしょう、と自分を慰めて次の厚生年金を心待ちにすることにします。

<追記 : オーディエンスの反応について>
ここからは少しばかり残念に思ったことについてのお話です。

福岡のお客さんの印象ですが、ちょっとお行儀が良すぎるような気がしました。
始まったばかりのとき、民生の機嫌がよさそうなのをみて「これはかなりもりあがりそうだな!」ってすごく楽しみになったんですが、新曲が続いたくらいからお客さんののりがいまいちな感じがしました。正直、途中から中だるみした感があります。
トーク中もあんまり反応しないお客さんに根岸さんが「ここでリアクションやろ!」ってところであほマシーンを踏むみたいな。演奏中も反応が薄い感じがして、盛り上がりたいのに躊躇してしまったり。私のまわりだけかなって思って後ろをみてみたらポーっと見てる人結構いたように思います。そりゃめったに会えない人たちを間近でみるんですから、ぽーっとするのもわかりますけど。
私は関西のライブにしか行ったことがなかったので他のところではこんなもんなのかとも思ったのですが、帰りしな一人で見にきたらしき女の子が電話で友達に感想を話しながら歩いてるのを見かけ、「まわりの反応がいまいちで、こんなんでいいのかって思った。後半盛り上がってきたけど、遅いやろうって感じ」みたいなことを大声で話してたから、そういう風に感じてた人、他にもいたと思います。

今回は一人でいったのではじめの方は私もちょっとテンションがあがりきらず、おまけにあんまり民生を間近でみたもんでどうしていいかわからずどぎまぎしてしまったりしたんですが、これもまわりが意外と冷静だったから自分も少し冷静になっちゃたような気がするんですよね。つまり大阪のとき見たく周りがもりあがってれば民生を見ることにもっと必死になちゃって照れてる暇がなかったようなきがするんです。
オーディエンスがぞれぞれけん制しあってどう盛り上がって良いのかわからなくなってるうちに、民生たちにも「あれ?」ってかんじがしたようなきがするのは私だけでしょうか?
「人ばっか」もそれなりにうけていたようですが、わらったりするリアクションが聞こえてきたのは終わりの方。大阪では「ワインのばか」に急にきりかわったときから拍手と笑いの連続って感じだっただけに、「なんでうけないの?」ってびっくりしてしまいました。
たぶん、みんなうけてたんでしょう。でも表にでてきてなかったんですね。民生たちにもあまり伝わってないと思う。だから途中から中だるみ感が出てきたんじゃないかなぁ。
私、こりゃいかんと思って、途中から大阪のとき以上にオーバーリアクションではじけましたもん。そうしたらまわりもつられて反応してくれましたけど。

私、今回のことでライブを盛り上げるためにオーディエンスの協力がとても大事だってことに気がつきました。いつもはほっといても周りがもりあがっていたので、そんなのあたりまえだと思ってたんですが。
私たちは楽しませてもらいにいってるわけですが、演者に楽しく演奏してもらうためには会場の雰囲気ってもんも重要だと思うんです。自分たちの演奏で盛り上がっていく会場の様子をみて、演者もどんどんテンションがあがっていくわけです。だけどあんまり反応がないと、演者は不安になると思うんですよね。不安に思うって事は素になってるわけですから、それだけ冷めちゃうわけです。
気の抜けた演奏をしていたならともかく、今回は始めっから上機嫌な民生を見ただけにすごくもったいないきがしました。聞き入るのはいいんですけど、知らない曲でも音楽にあわせてリズムをとることぐらいできるでしょう。各メンバー紹介されてのソロ即興のときとか、盛り上がりにあわせて声あげたりとか拍手したりとかしてみませんか?演者のテンションをいかにあげるのかもオーディエンスの腕次第みたいなとこってあると思うんです。
せっかくいい演奏をしてくれているのに、それにたいして自分たちが楽しんでるって事を伝えてあげないと演者のテンションも落ちちゃいますよ。一生懸命はなしてるのに相手の反応がいまいちだったら、不安になってとまどったりしません?それと同じですよたぶん。自分たちが楽しむためにも受身ではなくもっと積極的になってほしいと思いました。

福岡だけでなく、大阪のフジファブリックのオープニングアクトのときにも同じ様な不満をかんじました。彼らは自分たちを見に来たわけではないオーディエンスの前で演奏するわけですからそれだけでもプレッシャーだったと思います。それにたいして、MCでかみつつもあれだけの演奏をしたわけですから、もっと会場の人たちものってあげればいいのにって。それによって彼らものってきてより良い演奏をしてくれるでしょう。その繰り返しが彼らを良いミュージシャンにしていくんではないでしょうか。

ミュージシャンが新しい曲を書き続けるモチベーションってファンの人たちがより良い演奏を、より良い音楽を求めているっていう確信だとおもうんです。ライブってそういう私たちの気持ちを唯一直接つたえられる場ではないでしょうか?なんでもいいから盛り上がれっていってるわけではありません。人に迷惑をかけるような行き過ぎた行動ももちろん良くないと思います。でもいい演奏にたいしては飛びっきりのリアクションを、時には気の抜けた演奏にたいしてブーイングを。私たちが音楽にたいして貪欲であればあるほど、民生ももっと貪欲にいい音楽を作り続けてくれるのではないでしょうか。まずは民生の音楽を私たちが楽しんでいるって事をもっと伝える努力をしましょうよ。アーティストを育てるのはファンの仕事です。そしてファンの耳をそだてるのは民生さん、あなたの仕事です。ポーっときいてるファンたちが思わず声をあげてしまうぐらいのパンチのきいた演奏をこれからも期待しています。

こういった事を書こうと思ったのは、実はここ1,2年の民生に少しばかり迫力不足を感じてまして、それがひょっとして私たちファンにも責任があるのかなぁと思ってたりしたからなんです。私にとっては民生は特別なミュージシャンですから、もっともっと上にいってくれるはずとついつい期待してしまうのです。ですから少々欲張りになっている部分もあるので、「何をいってるんだ〜!今の民生で十分最高!」と思った方や、不快に思われた方、ただの1ファンの思い込みと思って無視してください。でも少し興味を持っていただいた方もう少しお付き合いしてください。

なんでもかんでもオールOK!みたいな反応は私もあんまり好きじゃないです。民生が熱狂的なファンの対応にひいちゃったって話はぼんやり聞いた記憶がありますし、どんなときにもキャーキャー言ってると「あ〜、なんでもいいのかぁ」って感じにならないとも限らないし。

民生も歳を重ねてってるわけだから、昔どおりにいかないのはわかります。声の質が変わってきたり、体力的な問題があったり、音楽的な嗜好の変化もあるだろうし。私もこの物足りなさはそれが原因なのかなと、楽しくなさそうなのは気のせいかなって思ったりもしました。身の回りの、たとえば職場で民生とほぼ同年の人と仕事について話したりすると、それはすごく納得のいく理由のような気がしてきたりします。でも私が迫力不足って思ってるのはそういったところじゃないんです。

私の仕事はちょっとした作品づくりみたいなもんなのですが、先にだした人は民生と同じく職場の中では既に巨匠。体力的なきつさとか長く時間をかけたからっていいもんができるってもんじゃないって発言は民生と重なります。だけど、その人、本当に気に入ったものが出来たときはその部分を何回も繰り返してみるんですよね。(たとえ夜中でも)たぶんとっても仕事が好きなんだろうなぁ。それを身近でみているだけにいくつになっても、好きって気持ちは絶対表にあらわれると私は信じています。
私は民生の音楽が好きでたまらないって感じで演奏をしているのをみてファンになったもんですから、民生のライブに行くのもそんな民生をみたいからなんです。でもここ最近は、本当に楽しいのかなって思ったりすることもあったりして・・・

ここ最近の民生をみてたらなんとなく民生に見捨てられたような気分になっちゃってたんです。いまや大御所になって、なにやっても絶賛してもらえるし、民生としたらよく出来たときもあまり上手くいかなくなったときもまわりの反応は一緒、みたいな。そのわりに爆発的なヒットはない。(あくまで私の感想です)
レコード会社とのからみもふくめて、民生、自分がやりたいこととファンや周りが求めてることにギャップを感じてやる気なくしてるんじゃなかろうか・・・なんて。
頭のいいひとだから、ファンがどうやったら盛り上がるかわかってる感じの行動してるし、かなりレベルの高い曲を作り続けてはいるけど、本当のとこ楽しくは無いんじゃないかな?なんて疑ってたんです。
でも、今回のツアーでは民生は本当に楽しそう。新曲を聞いてみてもシンプルだけどなんか初々しいというか、演奏そのものを楽しんでいる風が、節目の年に気分が一新したのかなぁ、なんて勝手に思ったりして。

これからも民生には音楽を楽しんでもらいたい。いい音楽を創り続けてもらいたい。今の音楽で満足をしている人たちにも、もっと上があるんだぞってことを気付かせてくれるよな音楽を。そのためには私たちがいい音楽を求めてるんだって事、もっともっと民生には上を目指してもらいたいんだってこと(売上とかじゃなくってね)伝えないとだめかなって。それがライブの場なんじゃないかなって。
なんでもかんでも盛り上がるのは逆効果だとは思うから、いまいちなときには心を鬼にして冷めた反応かえすのも必要だけど、メリハリがないとね、どういう反応なのかわからないでしょうから。

良し悪しは人それぞれの判断なのでどれが正しいなんていえません。民生をどういう風に好きかはそれぞれ違うしライブをどんな風に楽しみたいかも人によって違うでしょう。ですが民生を好きな気持ちは皆いっしょのはず。民生の最高のライブパフォーマンスを見たいと思ってるとわたしは思ってます。
お酒を飲みながらゆるゆる音楽をたのしむ。そういうのもとても良いと思います。でもスタンディングのライブに行って少しでも間近で民生をみたいと前に詰めかけてる人たちは、まさかそうではないでしょう?

私はかなりの偏食なので、好きなアーティストっていうと民生くらい。でも音楽全般が好きなので、ロック・ジャズ・クラシック・etc. ジャンルを問わずアマからプロまで、誘われたり面白そうだと思えば何でも行きます。ってことは、雑食ですね(笑)
よく知らない(名前も聞いたことが無い)アーティストだったりするので、全く曲がわからないこともしばしば。でも「うっ!これはちょっと・・・」っていうような演奏でないかぎりリズムに合わせてからだをゆらしたり、時には他の人と一緒に盛り上がったりもします。ゆったり聞きたいときもあるけど、そういうときは後ろの方でのんびりします。
そういう時いつも思うことは、「どうすればこのライブを一番楽しむ事ができるか?」です。だからどういう風にすれば演者が気持ちよく演奏してくれるかを考えて、どういうスタイルでそのライブを過ごすかを決めているわけです。

クラシックのコンサートだってオーディエンスはいつもじっと聞いているわけではなくて、曲目によっては演者がオーディエンスに手拍子を要求したり、ソロの見せ場の時に「ワーッ!」というリアクション返ってくるまでこれでもかって感じに技をみせつけるなんてこともあります。そういうのって演者がオーディエンスの温度を上げて楽しんでもらいたいって思っているのと同時に、それによって自分を盛り上げてほしいってサインだったりもします。
どういうジャンルだからこういう聞き方とかではなく、その時その時、どういう雰囲気なのかによってリアクションは変わったほうが良いんじゃないでしょうか。
ギャーギャー騒いでほしくないって演者もいるでしょうけど、そういうのってみてるとわかるだろうからそれにあわせてあげれば良いと思います。でも、今回の福岡に関していえば、あほマシーンをいっぱい使ったり、民生のMCとかからのかんじも、「もっと盛り上がってほしい」って気持ち、でてたような気がしますよ。

せっかく上がってるテンションをオーディエンスのリアクションで盛り下げるなんていうのはもったいない気がするんです。ゆったり聞きたいときもあるけど、そういう時は後ろに下がって全体をみながらゆっくりすればいいのでは?
前へ前へと行くガッツがあるのなら、是非、演者と一緒に盛り上がってほしい。ライブは演者だけでなく会場にいる全てのオーディエンスも一緒になって創っているんだって思ってもらいたい。

民生がライブを楽しんでくれたら、私たちももっともっと楽しめるはずです。民生に楽しんで演奏してもらうために皆さんちょこっと協力してください!
特別なにかする必要なんてないんです。ただライブを全身で楽しむ!面白いときには声を上げて笑う!楽しいって思ったことをいつもよりちょっとだけ大げさに表現すれば良いだけ。ゆったりするのもいいけど、演者がなんだか盛り上がって欲しそうにしてるなって感じたら、周りに火がつくまで、ちょっとだけテンション上げてみてあげてください。もし恥ずかしいって思っている人がいたら、とりあえずそんな気持ちは横においといて、今日だけは特別ってつもりではじけてみてください。
民生と一緒に、皆で≪すばらしい≫ライブを創っていきましょう!